コナクラのつぶやき

名探偵コナンの情報・考察を通して面白さを倍増させるブログ

【ネタバレあり】名探偵コナン「100万ドルの五稜星」 徹底レビュー

 

映画が公開されてからはや2週間。

既に興行収入約75億円まで到達(4月26日現在、推計値)し、破竹の勢いですね!


まさかここまでとはな。。(Cv.池田秀一)っていう感じなんですが、

 

多くの人が見たということでもうそろそろ徹底批評をしたい時期になってきました笑

以前、ネタバレなしの感想は出したのですが、結構こっちはベタ褒めで若干本音も隠してた部分があるのでこのブログでは感じたことを正直に全て語り尽くそうと思っています!!!

結構主観も含まれていますので、個人の感想として受け取ってもらえると幸いですが
なるべく過去作品とも比較して良い点と気になった点をまとめていきます。

 

 

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なお、当ブログではいくつか映画の内容に関して記事を出しているので、
こちらもご覧ください。

 

 

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〜総評〜 

★★★★☆  4/5

総評だけ一応星評価にしました。
これ個人的にはかなり高い評価です。


筆者は初期作(第1作「時計仕掛けの摩天楼」〜第7作「迷宮の十字路」)の評価を高めがちですが、それに匹敵するか作品によっては超えるくらい良かったのではと思ってます。

どこを評価しているかというと、
まずなんといってもあのキャラクター量を処理した脚本・監督さんの力量ですね笑

 「紺青の拳」などの一部作品(特にキッド回)ではメインキャラクターに焦点を当てつつ、どうメインのミステリーと両立させていくかに迷いが見られる部分がありました。「紺青の拳」はメインが京極真のためアクションに時間をふるのは仕方ないのですが、そうなるとやはりミステリーの印象は薄くなってしまう。かといって、ミステリーを強くすればメインキャラクターが立たなくなってしまう。。
そこを意識しているのか、「ミステリー」と「アクション」を完全に棲み分けて、それぞれのシーンを作り上げているように感じていました。

 

今作はストーリー上にどちらの要素も乗っかっていて、観客にずっと緊張感を与えて作品に没頭させる意味でとても良かったです。

ただ、これにはやはり犠牲にする部分もあって。。。
それはまた後ほど述べることにします。

あとは、とにかく大きなマイナスポイントがない!
「えー!そこそうしちゃうの?」っていう部分がないのも凄く観やすいですね。
どうしても気になる部分があると主観面でマイナスになってしまいますが、
今作はそういう部分がなかったですね。


気になるとすれば「今度は観覧車じゃなくてセスナの上で戦ってるやん!!」っていう部分ですが、毎年映画を観てる方ならもはや気にならないのではないでしょうか笑

 

 

<良かった点>

久しぶりの脚本の重層感

脚本の大倉崇裕さんは、過去に「から紅の恋歌」「紺青の拳」「ハロウィンの花嫁」を担当されています。今作は「から紅」と「紺青」の要素を足し合わせたような感じになっています。
から紅」は5年前の出来事が発端となっており、「紺青」はリシが父親の仇を討つというストーリーになってましたね。特に「紺青」に関してはブルーサファイアを「奪い合う」という点でも共通していますね。


今作では、時代を超えた縦軸のつながりが強化されていて、難解にはなるもののそのミステリー感と謎が解かれた時のスッキリさが過去作よりもあったなと感じています。

特に土方歳三の絡ませ方!!ここ興奮ポイントですね。


実際のところ、斧江圭三郎が土方歳三好きでそれを宝のヒントに「絡ませた」というのが正しい表現ですが、

宝探しの全ての謎の始まりは、冒頭のコナンが覗いていた「屏風の星形」から始まり
最後の気球から見た「星形」で締められているわけなんですよね。


本当に話への関わらせ方がキレイでした!!

 

親子の絆

これは前に述べた部分とも関係しますが、

「親子」という縦の関係が今作の大きなテーマの一つになっていましたね。

斧江家と福城家はもちろん、中森銀三が撃たれた後に駆けつける青子、そして優作・盗一と新一・快斗という二つの親子関係。

この全てが実に効果的に描かれていました。

特に「親から受け継いだもの」を一番意識して見たのは福城聖でしょうか。
母親は戦地で敵からの爆撃を受けて受けて亡くなっているため、強力な兵器など自分で破壊してしまいたい。セスナの操縦席に貼ってあった母親の写真を見るシーンはかなり心にくるものがありました。

 

ブコメに全振り

ここまではミステリーの話を主にしてきたわけですが、
今までとは違うラブコメ要素も良かった!

今回の作品では、冒頭から最後まで「絶対に和葉に告るぞぉ」という意志が感じられてそれが最後に見事達成されるというのが見てて気持ちがよかったです。


ここに関しては、原作回「キッドvs高明 狙われた唇」の中で、平次がキッドに対して明確に敵意を向けるきっかけがあったのも大きかったですね。その敵意の大きさが和葉への想いを描写する上で非常にわかりやすく、観客をも貫く真摯さ

おそらく青山先生はこの時点で今作もある程度は意識していたと思います。


にしても、100万ドルの夜景の前で告白させちゃったら原作はどうするかがめっちゃ気になりますね笑
正直、客観的に見たらビックベンの前よりも、函館の夜景の前で告白された方が何倍もロマンチックな気がするのでこれ以上適した場所はないでしょう(個人的意見)。

名探偵コナン的には、シャーロックホームズの母国で新一が蘭に告白した事実でビックベンがすごく見えてるわけですが。

個人的には、平次はロマンチックを目指さずにタコ公園辺りで真っ直ぐな気持ちを伝えてほしいですね笑

あと、あの平次の告白のセリフ!!!
あれめっっっっっっっっっっちゃ良くなかったですか!?

新一は
「たとえ俺がホームズでも無理だろうぜ!好きな女の心を正確に読み取るなんてことはなぁ!」
とかっこいい新一らしさが出てる告白の一方、

 

平次は、動機と絡めた上で

「オレは探偵やのに、その理由が説明できへんねん。カッコ悪いけど・・・・
そのくらい好きでたまらんのや。和葉、お前のことが!!」


カッッッッッッッッッッッッッッッコ良すぎる!!!!!!!!!!!

 

筆者も無事射抜かれてます笑

平次の実直さがそのまま表れていてもうこの上ないセリフ!!
映画でカップル成立でも良かったと思わせるくらい感動的なセリフでした!

 

EDへの入り

ブコメの続きみたいな感じですが、
筆者は毎回コナン作品を観る上でedへの入り方は結構重視しています。

その映画のテーマとなってるセリフや魅せ方が良いシーンが入ると個人的にはかなり刺さります。


その中でも、今回の映画はとにかく純愛!!

まさかの告白したまま、和葉の返事を待たずにaikoさんの「相思相愛」を入れるという焦らしっぷり!


ここまで主題歌がストーリーの中にしっかり入り込んでいる作品は見たことがなかったのでとても新鮮でした。

映画パンフレットによれば、aikoさんは主題歌の依頼を受けた時に「とにかく好きに作ってほしい」という要望を受けたそうです。

制作サイドも、aikoさんのラブソングに全幅の信頼を置き、平次の告白とedも含めたとても密度の濃いシーンを作り上げたと思います!!

 

<少し気になった点>

マイナスポイントはないと冒頭では言いましたが、少し気になる部分は色々あったので補足しておきます笑

 

内容が難しぎる!

多分観た方の90%以上が感じたのは、とにかく話難しくないか?という点だと思います。今までに比べてミステリー要素が多いのと、時間的な広がりが大きいので情報を処理するのが大変というのは一因ですが、

これいくつか難しく見える理由がありまして、

 

登場キャラ多すぎ問題

今まで映画だけ観てきた方は脳がパンクしたのではないでしょうか。
前作に関しては、op部分で黒の組織のメンバーを一人一人説明していったのに対し、
今作はまさかの平次とキッドだけ。

大岡紅葉や伊織無我、特に沖田総司や鬼丸猛に関しては初見の方も多かったと思います。

このキャラたちの役回りを詳しく知らなくても、映画のストーリーには深く関わらないので大丈夫なのですが、ここに関してはモヤモヤする部分があっても仕方ないかなと思います。

 

シーンが省略されすぎ問題

とにかく場面転換が早いんですよね。
なぜコナンと平次は途中でホテルに行ったのか?とか、
歩美ちゃんのスタンプを見てコナンと平次は何に気づいたのか?など

ここら辺は、観客に雄大な行間を読むように要求されています。

筆者が一番気になったのは、最後の川添が発砲するシーンですね。
発砲した後、コナンや福城良衛と何か話をしたはずなのですが、まさかのこのシーンは全カット。
川添が単独で乗り込んできた点に対し、コナンが何かしらの疑問を抱いたりしそうなので、何か言葉を交わしたのか是非見てみたかったですね。

 

やはりこの辺に関しては、尺があれば全て描きたいのに...という制作側の事情が伝わってきました...笑

 

作画

毎年公開される映画であまり制作時間に余裕がない以上仕方ないとは思うのですが、細かい部分の作画が気になってしまいましたね。

 

ただ、戦闘シーンとか力を入れたシーンに関しては全く問題なかったので、気にしなければそんな気にならないですかね。

 

 

 

<最後に>

正直なところ、今作は話が難解なのであまり興行収入は伸びないんじゃないかなぁ?と

勝手に思っていました。結果、今の所完全に裏切られた展開で嬉しいですね笑

ここは、今までコナンが積み上げてきた劇場版作品への信頼を感じますね。

 

友達との間でも「コナンなら間違い無いでしょ!」っていう雰囲気になるのがすごく嬉しいです!!

もし初見で分からなかった方でも、解説などを見た上で2回目に行ってもらうとすごく見やすくなって平次の告白も心に届くと思います笑


最後に、伊織さん余計なことすんなやーーー!!!!!!

 

 

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