まずタイトルにもある通り、
本記事は、劇場版名探偵コナン「100万ドルの五稜星」のネタバレがふんだんに含んでおります。
鑑賞前の方は一旦ブラウザバックしてもらい、必ず鑑賞後に見るようにしてください。
また、本記事は1度本編を鑑賞した方が今作のかなり難解なストーリーを理解した上でもう一度本編を見てもらうという趣旨で作成しています!
近年は良作祭り!
最近のコナン映画、どうしちゃったんですか本当に笑
第25作「ハロウィンの花嫁」から明らかに物語のストーリーが変化してまとまりが出てきた気がしてます。
さらに今作は、過去2作品では薄かったミステリー要素を復活させて
アクション・ミステリー・サスペンス、そしてラブコメが入り混ざった1時間50分にまとめきった良作だと感じました!!
脚本の大倉崇裕さん、監督の永岡智佳さんありがとうございました!!
筆者のネタバレなし感想は以下の記事をご覧ください!
時間制限の苦しみ
全ての要素を詰め込んでくれたのは本当に嬉しい限りで、見ててハラハラする展開はとても良かった!
ただ、過去の作品がミステリー要素を抑えめにしてきたのは、監督の趣向もあると思いますが結局のところ一文字で表せると思うんですね。
それは「尺」です。
コナン映画は、毎年上映時間が1時間50分程度と決まっており、脚本と監督の方はこれを守った上で様々な要素を含めないといけませんので、めちゃくちゃ大変だと思います笑
過去2作は、ミステリー要素を削ることで過去や原作とのつながり、アクションとの最高のバランスを保つことに成功しました。
ただ、本作は全てを入れることを選んだと予想します。
そのため本作は、
・非常にテンポが速い
・かなりシーンが省略されている
この2つの印象を受けました。
そうなると、視聴者側からすればどうしてもストーリー展開を理解するのが難しくなってしまうんですよね。
ですので、ストーリーを完全に理解してもらってから映画に集中できる環境でもう一度本編を観てもらいたいと考えています!!
なお、まとめてみるとかなり長くなりそうなので、
本記事は刀の秘密と宝のありかにスポットを当てて解説します!
6本の刀
まず、キーアイテムである6本の刀について解説します!
6本と書いてありますが、2×3本と解釈した方が理解しやすいです。
そして、それぞれ①〜⑥までの番号と2本セットにした○群と名前をつけます。
Ⅰ群 ①と②:斧江圭三郎が集めた刀(脇差)
Ⅱ群 ③と④:久垣澄人が集めた刀
Ⅲ群. ⑤と⑥:福城良衛が持っていた刀
なお、全て東窪栄達が作った刀です。
ちなみに、それぞれの刀の作中での持ち主を表すと
Ⅱ群 久垣澄人→福代良衛→カドクラ→怪盗キッド
Ⅲ群 福城良衛→警察
という感じですね。
最近、斧江圭三郎直筆の「東窪榮達」という書き付けが見つかり、この6本全てを集めることで「宝」の在処にたどり着けることから、刀の奪い合いが始まりました。
さらに、3セットの刀にはそれぞれ宝の場所を導くためのアイテムがついていました。
Ⅰ群の刀には、いろは文字がランダムに書かれた暗号表、
Ⅱ群には、斧江圭三郎が気球に乗って観測している写真、
Ⅲ群には、地図状の真っ黒な長方形とその中に赤い星形の図形が描かれたもの
です。
まずは、暗号表と6本集めた刀から謎に迫ります。
・6本の刀の目釘穴の形が月を表していること
・斧江圭三郎が生前土方歳三に傾倒していたこと
から、
「月」と「土方歳三」のキーワードが導かれ、
そこから大岡紅葉が「豊玉発句集」の存在に気付きます。
これらを組み合わせることで「ほくとうおに」というキーワードが現れ、かつての寺から移転された北海道東照宮に宝があるのでは?となります。
星稜刀
これも宝の在処を導く重要アイテム。
本作では土方歳三が過去新政府軍一派を一人で倒したシーン、
そして工藤家の床の間でしか出てこないですが、(時代飛びすぎてて面白い!)
結局のところ、斧枝圭三郎は星稜刀を使用して宝のありかを炙り出すのを想定していたわけなんですよね。
この先まで行くと話が傍に逸れるので、一旦お宝までの過程に焦点を絞りますね。
北海道東照宮にあった空箱。そこにあったのが星稜刀です。
ただ、数年前に何者かによって盗まれています。
これは神子さんが説明していましたね。
さらに、星稜刀にも函館の古い地図がついていました。
ここまで6本(7本の場所を発見)の刀を集めたわけですが、
6本の刀が集まる
↓
暗号表と月と土方の関係がわかる
↓
北海道東照宮にお宝があるのでは?となる
↓
星稜刀の存在が明らかに
↓
函館の昔の地図をゲット!
というのが前半の流れになります。
残る宝のありかのヒントは、
気球の写真と赤い縁の星形が描かれた黒紙、そして星稜刀についていた地図・・。
ここからが、いよいよ宝の在処に迫る謎解き後半戦です!
宝の在処は
神子さんに話を聞いた時、コナンは地図に赤い星形の図形を重ねると五稜郭にピッタリ重なることに気づきます。
それと、神子さんの昔五稜郭が燃えたという話から、五稜郭を星形にライトアップすれば何かに気づくのでは?と勘付くのです。
もうここまで来れば、あとは集めてきた情報を繋げ合わせれば宝に気づくことができます。
推理の鍵は、
- 刀(Ⅱ群)についていた気球の写真
- Ⅲ群の赤い縁の星形が描かれた地図状の黒いやつ
- 星稜刀についていた地図+星稜刀の目形の目釘穴
です。
気球の写真でのポイントは3つ。
①気球の床がガラス張りになっていた
②圭三郎本人が星稜刀を持ち込んでいる
③圭三郎自ら気球に乗り込み、望遠鏡で何かを見ている
さらに、赤い縁の星形と星稜刀についていた地図の五稜郭の部分がピッタリ重なっていたことから、コナン・平次は上から五稜郭を見下ろすことで何かに気づくと確信。
そこで重要なのが「高度」だったのです。
星稜刀の鍔(つば)が星形だったのも大事。
刀をガラス張りの床の真ん中に突き立て、この星形を刀の上から見る。
目を据える位置は、目型の目釘穴がある場所。
そして、気球を上昇させていき五稜郭と星形の鍔が完全に一致した高度が今回追い求める場所だとわかったのです。
もちろん作中では星稜刀が盗まれているので、刀の長さが70cm、鍔から眼までの距離を指4本分にするなどしてどうにか刀型の段ボールで代用しています。
宝の正体
そもそも元を辿れば、斧江卓三、カドクラ、福城良衛が想像していた宝の正体は少し違います。ここも視聴者を少し混乱させるポイントです。
ここら辺の人物関係は後編の記事でも扱いますが、
そもそも宝の正体には2つの説があります。
①斧江圭三郎が戦前、北海道で金の鉱脈を掘り当て、莫大な富を築いたが、死後財産の一部が消失。その全てを金塊に変えて何処かに隠した説(完全にゴールデン◯◯◯)
②戦況を一変させるほどの強力な兵器
事業に失敗して富が欲しい斧江卓三は①、カドクラと福城良衛は②を求めていました。
ちなみに、最初から福城良衛は宝の正体が強力な兵器であると知っていました。
そして、見つかったのは他国の暗号を解読する暗号解読機。大戦中のもののため、今となってはただのガラクタ。
良衛の「こ・・こんなもののために・・こんなもののために我々は!」
というセリフとの通り、結局は無用の長物のために命をかけようとしていたのです。
実際のところ、太平洋戦争では日本がアメリカに暗号を解読されて内部の情報は筒抜けだったそうなので、逆にそれより前の時代に日本が当時ハイテクの暗号解読機を使用できれば、「戦況を変える強力な兵器」にはなり得たかもしれませんね。
タイトル回収
はい。もうお分かりですね笑
その高度には函館山しかなく、宝のありかは函館山ということになったのですね。
見出しの通り、「100万ドルの五稜星(みちしるべ)」というのは
6本集まると鍔が合わさって五稜星を形成する東窪栄達の刀
そしてそれ自体が星形の鍔を持つ星稜刀が、
全て100万ドルの夜景がある函館山へ導く道標だということを示しています!!
圭三郎からすれば、函館山までの道しるべを刀と土方歳三を絡めて作ってあげたという感じでしょうかね。
もちろん全ては平次が和葉に100万ドルの前で告るための布石です笑(メタ解釈)
まとめ
大まかな刀と宝の関係については理解してもらえたのではないでしょうか。
本作はむしろ人物関係が結構複雑だと感じたので、そちらについても後編で記事を出したいと思います。
初動3日間で33億を突破してもう信じられない水準になっていますねコナンくん。
興行収入、多いに越したことはないので是非みんなで応援していきたいですね📣📣
<神すぎるEDの入り>
最後に、おまけとしてEDの入りが神すぎる件について語ります!
aikoさんの「相思相愛」。
純度100%のラブソングっていうのもコナン歴代主題歌の中で珍しいのではないでしょうか?
特に最近は物語全体にマッチする主題歌が続いていた感じがします。
クロノスタシスと美しい鰭、どちらも世界観にマッチしすぎてて感動しました。
今年はそうした感じではなく、
平次から和葉の告白シーン、そのまま相思相愛へ!!
というラブ×ラブの神edでした!
EDが本編と繋がっていて、平次の告白が間違いなくビックベン超えの感動ものに!!!
なのにどうして和葉は聞いてないんだーーーーーーー!!!!!
まぁ平次が新一並みのイケメン台詞で告白して、和葉がそのタイミングで泣いたっていうだけで満足かな・・